前世退行催眠の解釈について
先日、セラピストでもあり経営コンサルタントでもある友人と前世退行催眠について話していて、
面白い話が出てきた。
私は前世退行では臨終のシーン以降、クライアントの視点が上がるために気づきが起こるので、
有効性を発揮できると思っていたのだが、友人いわく
「前世療法を何回かやっていると、クライアントのストーリーのパターンが見える」と言うのだ。
たしかにそうかもしれない。
たとえば、毎回、無念の死を遂げる前世ばかり見る人もいるだろうし、
毎回、恋人と別れ別れになる前世を見る人もいる。
私には前世が本当にあるかどうかは分からない。
けれど、前世退行催眠で出てくるイメージというのは、クライアントの潜在意識の中にあるイメージなのだろう。ストーリーも潜在意識の中から生まれてくるものなのだろう。
何回か前世退行をやってみて、似たようなパターンがあるとすれば、そのパターンがその人の人生に影響を与えている可能性は大いにあるのではないだろうか。TAで言うところの人生脚本がそのパターンの中に隠されているかもしれない。
人生脚本というのは、TA(交流分析)で出てくる概念だ。
人は子ども時代の経験などから自分の人生の脚本を作り上げ、その脚本どおりに行動してしまう。勝者の脚本を作れていればよいが、敗者の脚本であれば、とんでもない人生を自ら歩むことになる。また、多くの人が持っているのは平凡者の脚本であり、事なかれ主義やまずまずといった生き方をしている。
クライアントが自分の持っている人生脚本を書き換えたいと思わないかぎり、パターンを見つけたところで意味はないだろうが、前世ストーリーの中に自分の人生脚本が反映されているかもしれないという視点で前世退行を捉えるというのも面白いのではないかと思う。